日本高校野球連盟は2日、オンラインで開いた理事会後の記者会見で、春夏の甲子園を含む高校野球の公式戦に「7イニング制」を導入する可能性についてワーキンググループ(WG)を設置し、検討を始めたと明かした。
7イニング制は米国やドミニカ共和国など諸外国の高校年代や、18歳以下(U18)の国際大会で試合時間を短縮することなどを目的に導入されている。
日本の高校野球は今後、少子化や中学校部活動の地域移行などによって部員数の減少が予想される。近年ひどくなる暑さへの対応や、肩ひじを含め選手の健康を守ることなど、幅広い視点から7イニング制のメリット・デメリットを整理し、野球の普及にどうつながるかを検討する。
WGは北村雅敏・日本高野連副会長ら11人のメンバーで発足し、これまでに6、7月に計2回の会合があった。この日の理事会で経過が報告された。9月以降も複数回、会合を開き、12月に予定している理事会で内容を報告する。
日本高野連の井本亘事務局長は「あくまでメリットとデメリットの整理。どういう方向になるか、今の時点で言いようがない」と、理事会で結論を出す時期や方向性については決まっていないとした。