顔立ちが特徴的な京王電鉄、大阪メトロ、東武鉄道の通勤電車

 通勤電車といえばどれも角張って似通った顔付きの印象だが、「高瀬舟の船底」に「宇宙船」、「古代魚」など一度見たら忘れられないユニークなデザインが登場している。電車の顔付きは沿線イメージを左右する重要なアイテムで、それらを利用した鉄道会社のある狙いが見えてくる。

 東武鉄道(本社・東京都)が2026年から東上線に投入する「90000系」は、先頭部が下から反りあがる「逆スラント式」の形状だ。鉄道車両で多い滑り台型ではなく、上部がせり出す珍しい傾斜構造は、かつて川舟として活躍した高瀬舟の船底から着想したものだ。

 車内も、シートとの仕切り部は和柄の「立涌柄(たてわくがら)」、床は枯山水をイメージした柄を施すなど、「舟運」の雰囲気にこだわる。同社は「東上線エリアの人や物流のルーツは荒川などの舟運にあることから、『地域と人と未来をつなぐわたし舟』をコンセプトにデザインした」とする。

 記事の後半では、SNS上で「古代魚の『サカバンバスピス』にそっくり」と話題になった車両や、「宇宙船」のような車両が登場し、大手私鉄幹部が鉄道会社の狙いを語ります。

 京王電鉄(同)が26年初め…

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