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 東京都港区に本社を置く中古車のオークション代行業者が、顧客から落札代金の未払いなどを指摘されている。中には「数百万円が戻らない」と訴える人も。ネット上にできた被害者グループでは、トラブルを名乗り出る人が続く。

 5月に作られた「被害者の会」のLINEグループでは、業者への怒りの声が渦巻く。「何とかならないものでしょうか。生活にも困っています」「本当に許せない。何とか取り戻しましょう」

「ふざけるな、という話ですよ」

 朝日新聞の取材に応じてくれた関東地方に住む男性は、この業者から中古車を買おうとしたという。2月に業者に250万円以上を預けたのに、まだ車が納車されていない上、返金もされていないという。「お金を返してほしい。『ふざけるな』という話ですよ」と怒りをにじませる。

写真・図版
オークション代行を利用し、250万円以上が返金されていないという男性=マハール有仁州撮影

 オークション代行とは、中古車販売業者しか参加できないカーオークションに、一般客から依頼を受けた代行業者が代わりに参加し、車を売り買いするビジネス。売るのも買うのも店頭よりもお得だとされ、業者は利用客からの手数料を利益とする。

 男性の説明によると、この業者はネットで見つけた。オンラインで契約書を交わすと、見積書が届いた。車両代や手数料、諸経費で250万円ほどだったという。

 契約書によると、業者が落札したら翌営業日に料金を振り込む決まりで、遅延すれば1日1万円の「遅延損害金」が発生するとされていた。業者には電話で、「事前に振り込む方がいいですよ」とも言われた。男性は「遅延金を払うくらいなら」と考えてオークション前に全額振り込んだという。

「返金する」とは言うものの……

 業者から送られてきたアカウ…

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