参院予算委で、公明党の谷合正明氏の質問に答弁するため挙手する石破茂首相=2025年3月6日午前9時4分、岩下毅撮影

 医療費の患者負担に月ごとの限度を設けた「高額療養費制度」の見直しについて、政府は7日、今年8月に予定していた限度額の引き上げについて、見送る方針を固めた。同日午前に政府・与党で協議した。

 引き上げをめぐっては与党内からも異論が相次いだ。6日の参院予算委員会では、公明党の谷合正明氏が「国民の理解が得られていない」と指摘。自民党内からも「『国民を向かない自民党は国民政党をやめた方がいい』とまで言われた」(佐藤正久参院議員)との意見が出ていた。

 政府は当初、今年8月から2027年夏まで3段階での引き上げを検討。今年2月末には、第1段階の今夏は実施する一方、26年と27年はいったん凍結し、今秋までに再検討する考えを表明していたが、さらなる対応が必要と判断した。

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