患者の月ごとの医療費負担に上限を設ける「高額療養費制度」をめぐり、「高額療養費制度と社会保障を考える議員連盟」(会長・武見敬三前厚生労働相)が24日、初会合を開いた。与野党の議員約80人が参加し、高額療養費制度の維持や負担のあり方について検討していく方針を確認した。
- 治療中断はすでに起きている 高額療養費見直し、不信感ぬぐう議論を
議連はがんや難病の患者団体の呼びかけで発足した。今後、患者ら当事者の意見を聞きながら、政府への要望を提出することなども視野に、制度について議論する。
制度に関しては、政府が昨年末、自己負担限度額を今年夏から2027年夏までに3段階で引き上げる見直し案をまとめた。しかし患者団体や野党の反発を受け、政府は2度にわたり引き上げを緩和するなどの修正案を提示。それでも批判が収まらず、石破茂首相は今月7日、今夏の引き上げを見送り、制度の見直しについては今秋までに再検討すると表明した。