医療費の患者負担に月ごとの限度を設けた「高額療養費制度」の見直しをめぐり、石破茂首相は21日、制度変更による受診控えの実態調査について、「調査をする場合、どういう方法がよいか検討する」と述べた。衆院予算委員会で、立憲民主党・長妻昭氏の質問に答えた。
- 【そもそも解説】高額療養費制度、負担上限額見直しでどう変わるの?
高額療養費制度の見直しでは、政府は2025年8月から27年8月にかけて、3段階で限度額を引き上げることを想定していた。だが、がん患者らからの不安の声を受け、長期の治療を受ける人向けの「多数回該当」は、据え置く方針を表明している。長妻氏はこうした見直しによって、どのような人に影響が及ぶのか、受診控えの実態を調べるよう求めた。
一方、受診控えによる医療費の削減額に関して、福岡資麿厚生労働相は、経験則にあてはめて機械的に計算した場合、「段階的な見直しが終了した時点で約1950億円」と答弁した。
患者団体は、長期治療者向け…