高齢者から現金約1億円をだまし取ったなどとして、警視庁は、東京都建設局第六建設事務所職員の奥富尚樹容疑者（64）=千葉県柏市=を詐欺と電子計算機使用詐欺の疑いで逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。「被害者は全く知らない人だ」と詐欺容疑は否認し、電子計算機使用詐欺容疑は認めているという。
捜査関係者によると、奥富容疑者は昨年11月4日～今年1月8日に何者かと共謀し、警察官などをかたって東京都町田市の60代男性に「有料サイトの利用料金が未払いだ。このままだと民事裁判になる」「不正に利益を得た疑いがある。警察でお金を調べる」などとうその電話をかけ、176回にわたって計約1億円を振り込ませてだまし取った疑いがある。
さらに昨年12月16～24日には、だまし取った金のうち850万円を自身の口座から別の口座に移した疑いもある。今年1月、男性の知人から町田署に相談があり、発覚した。
東京都建設局は取材に「事実であれば大変遺憾だ。警察の捜査に協力する」とコメントした。
