高齢者が運転を減らせるように、車やカートなどを作るメーカーはどう取り組んでいるのか。かぎとなりそうな完全自動運転の実用化は日本ではまだ時間がかかりそうだが、ヤマハ発動機(静岡県磐田市)は手軽な技術での解決策を提案する。担当するLSM(低速モビリティー)事業推進グループチーフの西澤加奈子さんに話を聞いた。
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全国で高齢者の移動の不便という問題が発生しています。移動が出来ないと、周りの人と話す機会が減ったり、張り合いや生きがいが失われたりして、自身や街の活気が失われていきます。そこで、移動の問題の解消策として、「グリーンスローモビリティ(グリスロ)」の普及に力を入れています。
グリスロは時速20キロ未満で公道を走ることができる電動車を活用した移動サービスです。もともとゴルフカートを作っていて、これを街なかの移動手段として使えないかというお客様の声を受けて開発したのが始まりです。
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