川崎市に住む河村しおりさん(46)は、東京で会社員をしていた24歳のとき、自己免疫疾患の指定難病「全身性エリテマトーデス」と診断された。
19歳ごろ、顔に紅斑とよばれる赤い発疹が出たことで病院を受診した。
徐々に症状は悪化し、地元の札幌市に戻り、一時は寝たきりになった。ステロイド治療で髪が抜け、顔は丸く腫れた。外出を避け、20代は闘病生活で終わった。
2011年、テレビでは、東日本大震災で被災した東北の映像が流れていた。被害の大きさに衝撃を受けた。「私はこのままでいいのだろうか」と自身を省みるようになった。
そんなとき、友人から誘いを受け、理美容室に化粧品などを販売する仕事を手伝い始めた。
「病気になったお客さんにどう声をかけたらいいか」「皮膚疾患があるけどパーマをかけたいと言われたが判断に迷った」。病気を抱える人への対応の仕方に悩む美容師らの声を多く聞いた。
心にもポジティブな変化もたらす力
自分だったらどう接してほし…