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埼玉県

 埼玉県立高校の魅力化を図る方針の見直しに向けて有識者が議論する「魅力ある県立高校づくりアドバイザー会議」の初会合が4日、県庁で開かれた。議論を受けて、県教育委員会は今年度中に新しい方針を決定する。

 県教委は2016年3月、「魅力ある県立学校づくりの方針」を策定。これを受け、23年4月に児玉白楊と児玉を統合し、地域産業を支える人材を育成する高校として児玉高校など2校を開校した。26年度には、グローバル人材を育成する高校として、和光国際と和光を合併するなど六つの統合が予定されている。

 今回は、少子化の加速▽不登校や日本語指導が必要な生徒の増加▽教員志願者数の減少――などの環境変化を踏まえ、アドバイザー会議を3回開き、県の庁内委員会で議論した後、来年3月までの方針改定を目指す。

 4日の会議では、アドバイザーから「不登校の増加に対応し、オンデマンド授業を採り入れ単位認定をできないか」「保護者と先生の関わりを増やす機会がほしい」「高校時代にやりたいことを見つけられるような授業が必要」などの意見が出た。

 県はこの日、昨年12月から今年1月にかけて、児童・生徒や保護者を対象に実施した「県立学校の特色化に向けたアンケート結果」も、会議に報告した。

 アンケートには約14万人から回答があり、高校選びで重視する点を尋ねた項目では、中学生、高校生、保護者ともに「通学の便利さ」が最多だった。小学5、6年生の「学びたい学校」(二つまで回答)では、「教科や科目を自分で選んで勉強できる高校」(33・4%)が最も多かった。(杉原里美)

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