【動画】ブリの皮が「フィッシュレザー」になるまで=ニッスイ提供

「黒瀬ぶり」のレザーを使ったボタンの商品イメージ=ニッスイ提供

 さばいた魚から出る余り物の皮を、素材としての革へと加工した「フィッシュレザー」。魚ごとに異なるうろこ模様の魅力に加え、資源の有効活用などにつながるとして、参入をめざす大手企業も出てきた。

 東京都足立区生物園で5日にあったフィッシュレザーの催し。寒ブリで知られる富山県氷見市を拠点に、2020年からレザーブランド「tototo」を展開する野口朋寿(ともひさ)さん(32)が講師を務めた。野口さんは数種類のフィッシュレザーを約15人の参加者のテーブルに回し、説明した。

 「うろこ模様が細かいのがブリ、ひし形っぽいのがサケ、一番大きいのがタイ」

 参加者たちは1枚ずつ引っ張り、破れないか確かめたり、においをかいだりした。記者も手に取った。厚みや手触り、質感は魚ごとに違った。どれも十分な強度があり、牛革などと同じ革特有の香りがした。

 野口さんは高松市出身。富山大芸術文化学部の4年生だった11年前、牛革で財布やカードケースなどを作っていた趣味が高じ、卒業研究制作では、生の皮を腐らず丈夫な革へと変える「なめし加工」に取り組むことにした。

 材料の鶏皮に買いにスーパー…

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