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展示されているゴジラのジオラマ=2025年4月2日午後2時35分、鳥取市、清野貴幸撮影
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 因幡国(いなばのくに)(今の鳥取県東部)の一の宮である鳥取市国府町宮下の宇倍(うべ)神社に、ゴジラのジオラマが展示されている。なぜこんな場所に? ゴジラと神社には意外な接点があった。

 「鳥取をゴジラの聖地に」――。口癖のように思いを語る元県職員森本良和さん(68)が企画した。参集殿(さんしゅうでん)と呼ばれる建物内にあるのは、ゴジラのフィギュアを使ったジオラマ(約50センチ四方)。2023年公開で米アカデミー賞の視覚効果賞を受けた「ゴジラ-1.0」の一場面が再現されている。1年ほど前にインターネットオークションで落札したという。

 森本さんは県庁を退職後、鳥取藩の幕末などをテーマに映画を自主制作し、名刺にも「映画監督」と記されている。幼少期からゴジラ映画を数多く見てきた生粋のファンでもあり、知人らとともに「鳥取ゴジラ愛好会」を名乗っている。

 一方で今回の企画は、鳥取がゴジラとゆかりがあることがあまり知られていないとの思いからだった。

 ゴジラと聞いて多くの人が思い浮かべるであろうあのテーマ曲を作ったのは、多くの映画音楽を手掛けた作曲家の伊福部(いふくべ)昭氏(1914~2006)。本人が生まれたのは北海道だが、伊福部家はもともと因幡国の豪族で宇倍神社の神官を長く務めた。神社に近い山中には、先祖代々の墓と並んで伊福部氏の墓もある。

記事後半には、伊福部昭氏の長女のインタビューもあります。

 森本さんによると、墓参りに…

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