沖縄尚学―鳴門 応援席へのあいさつを終え、引きあげる鳴門の選手たち=小玉重隆撮影

 (14日、第107回全国高校野球選手権大会2回戦 沖縄尚学3―0鳴門)

 この日、鳴門の先発メンバーの9人中6人が2年生だった。試合に敗れたものの、大舞台で経験を積んだ若い力が新チームに多く残ることは大きな財産だ。

 先発した辻侑成投手は初回、無失点で乗り切ったが、二回に連打を浴び、先制を許した。試合後、先を見据えた課題を口にした。「変化球でも厳しいコースでストライクを取れるようにしたい」

 1番打者の野田健心右翼手は3安打。初戦は無安打に終わり、2回戦までの間、宿舎近くの公園で納得のいくまで素振りを繰り返し、感覚をつかんだ。「ヒットは打てたけど、(沖縄尚学の)末吉良丞投手は映像で見るよりも直球のキレがあり、すごかった」

 試合後、湊善生捕手の表情は厳しかった。記者に「うまく(投手陣を)リードできたのでは」と問われると、「負けたので納得はしていません」。そう悔しさをにじませた。

 初戦に4安打を放ち活躍した4番稲山壮真一塁手は、一回裏1死二、三塁のチャンスで打席が回ってきたが、見逃し三振。八回無死一塁の場面でもセンターフライに終わった。「チャンスで打てなかったところに力の差を感じた」

 甲子園を去ることにはなったが、最後にこう誓った。

 「実力ある投手との対戦では自分はまだまだ。成長して必ずこの聖地に戻ってきたい」

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