国指定重要文化財の耶馬渓橋に押し寄せる山国川の濁流=2025年6月10日午前9時46分、大分県中津市本耶馬渓町、貞松慎二郎撮影

 大雨の影響で土砂災害などの恐れが高まっているとして、鹿児島、宮崎、大分各県で11日未明までに避難指示が発令されている。5段階の警戒レベルのうち2番目に高いレベル4にあたり、各自治体は、避難場所や親戚・知人宅への避難や、避難が困難な場合は少しでも崖や川から離れた建物などに移動するよう呼びかけている。

 鹿児島県と鹿児島地方気象台は、11日午前1時15分、鹿児島市、日置市、南さつま市を対象に土砂災害警戒情報を出した。鹿児島市は同日午前3時半、中央、谷山、伊敷、吉野、桜島、松元の各地域(計2万5009世帯4万6994人)を対象に避難指示を発令。南さつま市も、午前2時に金峰地域(2940世帯5840人)に避難指示を出した。

 宮崎県では、都城市が同日午前2時すぎ、西岳地区と高崎地区(4112世帯、8921人)に避難指示を出している。

 大分県では中津市と日田市が10日、一部に避難指示を発令。対象は、中津市が三光、本耶馬渓、耶馬渓、山国の各地域(5912世帯、1万1857人)、日田市は高瀬、東有田、五和、前津江、中津江、上津江、大山、天瀬の各地域(7046世帯、1万4978人)となっている。

 JR九州によると、大雨の影響で鹿児島、宮崎エリアの一部区間で、始発から運転を見合わせたり、運転本数を減らしたりするという。

 気象庁によると、11日も停滞する梅雨前線の影響で大気の状態が不安定となり、西日本を中心に激しい雨が降るところがある。特に九州南部では、72時間降水量が400ミリを超える大雨となっているところがあり、少しの雨でも土砂災害や浸水害などの危険度が高まる恐れがあるとして注意を呼びかけている。

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