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包括連携協定を結んだ鹿児島大の井戸章雄学長(右)と宮崎大の鮫島浩学長=2025年8月7日午前10時16分、鹿児島市郡元1丁目、中島健撮影

 鹿児島大と宮崎大は8月7日、教育や研究などで全般的に相互協力を進める包括連携協定を結んだ。まず、大学側の教員確保が厳しい技術系教諭の養成で連携する方針だ。

 両大学によると、中学校や高校で技術や家庭科などを教える教諭の養成には、専門性の高い教員を大学側が配置する必要がある。相手の大学の授業をオンラインや録画などで受講すれば自大学の授業と見なすように相互に連携して、教員の共通化を図り教職養成課程を保つ狙いがある。

 先行する四国では、国立5大学が連携して美術や家庭科などの教諭を養成しているという。両大学も近く、一般社団法人「南九州高等教育連携機構(仮称)」を設置し、文部科学省から「大学等連携推進法人」の認可を得て、新年度にも学生が両大学で受講できる環境を整える。将来は両大学で一つの教職課程を設けることも検討するという。

 7日に鹿児島大であった協定締結式で、井戸章雄学長は「互いの課題や強みは共有している。補完できるところは補完し、協力することで強みをさらに高めることをめざしていく」、宮崎大の鮫島浩学長は「早めに連携しておくことで、近未来に物事が起きたときにすぐ手を打てる。地域大学が生き残るためのいい対策だ」と話した。

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