「いい芝居ですねぇ」。終演後のバタバタしている楽屋。「井上です」。暖簾(のれん)を開けると、満面の笑みを浮かべた井上ひさしさんが立っている。私たち役者は、まるで決まった言葉遊びのように「ご自分でお書きになったんですよ」と笑いながら答える。何度も、何度でも。 その舞台「太鼓たたいて笛ふいて」が、来…