「生の記録3」=東京オペラシティアートギャラリー蔵 撮影:若林亮二

 難波田(なんばた)作品に特徴的な垂直の線ももはや消え、青のモノクロームの濃淡だけがモヤモヤ漂う。細い筆で点を置いていくように丹念に描かれた筆跡は、密集し拡散する無数の粒子のようだ。「気の遠くなるような行為の集積に、人間の息づかいや念がこもっている」と、東京オペラシティアートギャラリーの福士理シニア…

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