「仮名手本忠臣蔵」Aプロ「四段目」。左から片岡仁左衛門、中村勘九郎(C)松竹 歌舞伎座での「仮名手本忠臣蔵」通し上演は12年ぶり。コロナ禍など不可避の事情にもよるが、これほどの空隙(くうげき)は異例である。今回はA、Bプロで配役を分け、主要な役のうち約20役がダブルキャスト。世代一新の瑞々(みずみず)しさを、配役でこれほど鮮やかに演出し得た歌舞伎座の「忠臣蔵」通しは、私見で…