昼は中村梅玉の「引窓(ひきまど)」から。ともすると情を強調しすぎる芝居を、梅玉は淡々と描く。お尋ね者の実子と、十手持ちの養子に引き裂かれる母を中村東蔵。尾上松緑の濡髪(ぬれがみ)に陰翳(いんえい)があり、中村松江の平岡は敵役の肚(はら)がいい。 若手勢揃(せいぞろ)いの「七福神」に続いて、片岡愛…