精巧なアンコールワットの模型の前で=東京都千代田区の上智大学

 ■アンコールワット研究者・石澤良昭

 《内戦中のカンボジアから、遺跡救済を求める一通の手紙が届く》

 1980年の初めのことです。ヘン・サムリン政権下でアンコール遺跡保存局長になっていた旧知のピッ・ケオさんからでした。遺跡の保存修復のため、カンボジアに来てほしいというのです。

 その年の夏、日本の…

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