初めてアラン・ドロンに会ったのは、1959年。昭和34年。彼、24歳になったばかりの秋だった。 私は、洋画の配給会社からパリに派遣されていた。その年の7月、ジャン=リュック・ゴダールの初長編「勝手にしやがれ」の20分の未完成フィルムを見て、買い付けを決めていた。 「勝手にしやがれ」はヌーヴェル…