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 「下腹部を触られた」「なぜ脱衣させるのか」――。各地で学校の健康診断をめぐる疑問の声が絶えない。何が起きているのか。必要な対策とは。

 「下半身をのぞかれた」。群馬県みなかみ町では6月、小学校2校で実施された健康診断をめぐって複数の児童からそうした訴えがあり、町教育委員会が保護者説明会を開く事態になった。担当した70代の男性医師は「二次性徴を確認するためだった」と説明。ただ、これは学校側が想定していなかった検査項目で、児童や保護者に事前の説明はなかった。町教委は「児童への配慮に欠けた行為があった」などとして保護者らに謝罪。学校医を別の医師に変更した。

 この件を受けて日本医師会も「医学的には妥当性があるが、事前に保護者に説明する必要があった」との見解を示した。

 北九州市でも、市立小で6月に行われた健診に関して複数の児童が「下腹部を触られた」などと訴える事案があり、学校が保護者説明会を開いた。担当した60代の男性医師は「腸音を聞くため」などと説明したが、市教委が想定する健診項目に含まれていない項目で、保護者への事前の説明はなかったという。市教委はほかの学年の健診を別の医師に依頼した。

上半身裸に疑問の声

記事後半では、学校健診をめぐる自治体の「方針転換」の動きなどのほか、学校側と子ども・保護者側のトラブルを回避するために何が必要か、専門家の提案も紹介しています。

 健診時の「脱衣」が問題にな…

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