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記者会見で質問に答える国民民主党の榛葉賀津也幹事長=2025年2月21日午後、国会内、岩下毅撮影

 国民民主党は27日の税制調査会で、所得税の課税最低ライン「年収103万円の壁」について、160万円に引き上げると同時に所得制限を設ける与党案に反対することを正式に決めた。「対決より解決」を標榜(ひょうぼう)してきたが、今は政府・与党への対決姿勢を強めている。

 「国民生活が直面している厳しい状況に対し、いま、政治が向き合わなくてどうするんだ」。古川元久税調会長がこの日の会合で声を張り上げると、所属議員たちから「そうだ」との合いの手が入った。

 国民民主は複雑な所得制限を設けた与党案を問題視している。古川氏は「中間層には非常に恩恵が少ない。低所得者対策に政策の目的が矮小(わいしょう)化されてしまった」と指摘。与党側と水面下の交渉を重ねてきた榛葉賀津也幹事長は、記者団に「与党が出した『壁』の動かし方は、あまりにもせこい」と酷評した。新年度当初予算案の採決では反対に回る方針だ。

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