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 北アルプスを望む小さな町で、部活動の地域移行が進む。地域クラブで地元の人たちが休日も平日の一部も指導する。その成果と課題は――。

 人口約1万人の富山県朝日町は2021年度から、部活動の地域移行に取り組んでいる。町の木村博明・教育長は「少子高齢化が他の地域よりも速いペースで進んでいる。生徒数が減れば、教員の定数も減る。今までのような部活動の運営が困難になってきていた」と話す。

 まず、地域の競技団体などを束ねた「朝日町型部活動コミュニティクラブ」を設立。学校や教育委員会と連携をとりながら、町唯一の中学校である朝日中の生徒の運動・文化活動の機会を守るために動いてきた。国の補助などでまかなう運営費は初年度から昨年度までで計約635万円、今年度は約300万円だった。

 教員の働き方に深く関わる部活動改革は平日、休日そろって進める必要があると考え、セットで取り組む。初年度の21年度は休日1日、平日1日を地域クラブ活動として実施し、22年度からは平日を2日に増やした。平日の残り2日は従来の部活動で、もう1日は休養日だ。部活動指導員や県独自の「スポーツエキスパート」と呼ばれる指導者に、地域クラブに携わってもらうことで、生徒に一貫した指導ができるという。

部活動改革の疑問や情報を募集しています

 公立中学校の部活動はどうなるのか。朝日新聞では、地域移行をはじめとする部活動改革の取材を続けていきます。知りたいことや疑問に思うこと、課題と感じていることなどがありましたら、[email protected]メールするまでお寄せください。

 運動系9部のうち、指導者を確保できた野球や卓球、バレー、ソフトテニスなど8競技と吹奏楽で移行が進む。

 野球部の牧野祐介主将は「何曜日が部活で何曜日が地域クラブか意識せず活動している。混乱は全くない。経験者から専門的なことを教えてもらえるので、ためになっている」と話す。

 地域クラブの1回あたりの謝…

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