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工場の玄関口に新しいしめ縄飾りを取り付けるお亀堂の森慎一郎会長=2024年12月26日、愛知県豊橋市南小池町、戸村登撮影
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 愛知県東三河地域には、正月を前に、民家や店舗の玄関口に新しいしめ縄を飾り、1年を通じて取り外さない風習がある。東三河では、全国展開の大手スーパーの店先にも、ご当地のしめ飾りが並ぶ。伊勢湾を挟んだ三重県の伊勢志摩地域にも同様の風習があるという。関連はあるのだろうか。

 「しめ縄を飾ると、新しい年が来るなという感じがします」

 豊橋市南小池町の和菓子店「お亀堂」の森慎一郎会長(70)は26日、1メートル弱のしめ縄を自ら工場入り口に取り付けた。工場や店の新たな一年の息災を願って毎年この時期に新しいしめ縄と取りかえ、1年間つけたままにするという。

 年末が近づくと、地元のスーパーだけでなく、全国チェーンのMEGAドン・キホーテ豊橋店にも、地元東三河のしめ飾りが並ぶ。大根のような形の「大根じめ」などだ。同店の運営会社のパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスの担当者は、「地元の方がより親しんだものをお届けしたいと、3~4年前ごろに取り扱いを開始しました」という。

 北海道~沖縄の正月飾りを製造販売している秀〆(ひでしめ)(長野県飯田市)は、東三河のスーパーやホームセンターに正月飾りを出荷しているという。

神聖なしめ飾りだから

 しめ縄やしめ飾りを一年中飾る風習は、三重県南部の伊勢・志摩地域などにもある。

 この地域では、蘇民将来とい…

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