@バチカン
新教皇を選ぶ「コンクラーベ」の取材でバチカンへ出張した。私は「煙担」。サンピエトロ広場で信者の声を聞きつつ、システィーナ礼拝堂の煙突を眺める。
高さ2メートルほどで屋根にぽつんと設置されている。離れすぎると視認するのが難しい。広場に置かれた幅8メートル、高さ5メートルほどの巨大モニターでも確認できるが、やはりこの目で煙を見てみたい。
教皇が選ばれれば白、選ばれなければ黒の煙が上がる。初日夜は、黒。2日目昼も、黒。2日目夕にようやく、白。3回とも見ることができた。
ニュースが一瞬で世界を駆けめぐる時代だ。生中継もされている。ではなぜ数万人が現地に集い、煙の色を気にかけるのだろう。
ある信者は「空気を肌で感じ…