滋賀県動物保護管理センター(湖南市岩根)を舞台に6月29日、「きて、みて、知って、センターの仲間たち ジャズ for ドッグ&キャット チャリティコンサート2025」が開かれた。12回目の今回は約450人が参加。雨天だった前回の2倍を超えた。譲渡会もあり、犬猫計7匹が新しい家族に迎えられることになった。
県内外のミュージシャン12人が、「テイクファイブ」といったジャズのスタンダードナンバーなどを10曲以上披露。ボサノバシンガーの高尾典江さん、クラシック音楽のピアニストで京都市立芸術大准教授の塩見亮さんが特別ゲストとして出演した。
草津市の竹村雅子さん(59)は愛犬トチカくん(フレンチブルドッグ、10歳)といっしょに参加。「とてもいいコンサートだった。音楽を聴くことが、保護犬や保護猫を知るきっかけになれば」と話した。
演奏に先立ち、実行委員長の浜田才知子さんが「かつてセンターにはわんちゃん、猫ちゃんがいっぱい収容されていた。片道切符しかない時代もあったが、今は譲渡を通じ家族として受け入れてもらえる。たくさんの命がつながりますように」と呼びかけた。
センターの佐野哲也所長は「うれしい報告があります」。43年前のセンター設置以来、処分した犬猫の焼却に使い続けてきた焼却炉を今年3月末で稼働停止したことを伝えると、会場から拍手が起きた。
センターによると、犬猫の収容数や処分数は年々減少。焼却炉の稼働日数は2022年度までは年30日前後だったが、23年度は15日、24年度は月に1回あるかどうかまで減った。民間の動物霊園に火葬を委託する方が費用が安くなったという。
作曲者の恩田貴則さん「猫好きが魂を込めた歌」
「猫、猫、猫なのー、猫猫猫なのー」。こんなフレーズを繰り返す歌「猫なの」。インスタグラムやテレビ番組のBGMなどとして使われ、世界中で約10億回再生されたという。作詞作曲したピアニストの恩田貴則さん(53)=京都市=は「ジャズ for ドッグ&キャット チャリティコンサート」に出演したミュージシャンのひとりだ。
コロナ禍のころ、演奏する機…