介護施設にいる100歳の女性が転んで、腕の骨を折った。深夜に1人でトイレに向かっていたときだった。施設側に法的な責任はあるのか。裁判所が下した判断は。
女性は2018年ごろから、介護施設でショートステイを利用していた。歩行器が欠かせず、19年には、部分的な介助が必要とされる「要介護2」と判定された。
事故が起きたのは21年5月。深夜に目覚めた女性は、1人で靴を履き、歩行器を使って居室から出た。トイレに入ろうとしたが、ドアの前で転び、腕の骨が折れ約3カ月間入院した。
女性は「施設が事前に対策をとっていれば事故は防げた」と訴え、施設を運営する社会福祉法人に賠償を求める訴訟を22年に起こした。
女性は訴訟で、100歳とい…