2024年に多くの年代で10万人あたりの自殺者数が減った一方で、10~20代で高止まりしていることが、厚生労働省がまとめた今年度版の自殺対策白書(概要版)の案で明らかになった。大学生では近年、21歳にピークが見られ、原因・動機は入試以外の「進路に関する悩み」が最多だった。
昨年の自殺者数は2万320人で男性は3年ぶり、女性は2年連続で減少した。1978年に統計を取り始めて過去最少だった2019年に次いで、2番目に少なかった。一方、「学生・生徒など」の昨年の自殺者数は1077人で、前年より58人増えていた。
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白書では、若者の状況を特集し、15~29歳を学生や職の有無にわけて状況を分析した。大学生や専門学校生などの学生の原因・動機を見ると、男性では学業不振などの学校問題が最も多く、女性では病気の悩みなどの健康問題が最多だった。一方、大学生に限ってみると、21歳が最も多く、男女とも進路に関する悩みが最多だった。
学生を除き、職に就いている…