市況

 外国為替市場で円相場が急騰した日本時間11日夜、政府と日本銀行が3兆円規模の円買いドル売りの為替介入をした可能性があることが分かった。12日に日銀が公表した統計を基に市場関係者が推計した。政府は為替介入の有無を明らかにしていない。

 11日の米ニューヨーク外国為替市場では、米消費者物価指数(CPI)の伸び率が市場予想を下回ったことを受けて、円高ドル安が加速。4円ほども急騰し、一時1ドル=157円40銭をつけた。為替介入の有無について、鈴木俊一財務相は12日午前の会見で「コメントしない」とした。一方で「急激な変化は望ましくない。特に、一方的な動きには懸念を持つ」とも語った。

 為替介入は、財務省が日銀に指示を出し、民間の金融機関を相手に通貨を売買する。その結果、金融機関が日銀に預ける当座預金残高が減ることになる。日銀が12日に公表した当座預金の予想は、介入があった場合に反映される「財政等要因」がマイナス3兆1700億円で、民間短資会社セントラル短資による事前予想と比べ、3兆5千億円の差がある。市場関係者はこの差額が介入の規模と推計する。

 その流れを受けた12日の東…

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