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 年を重ねるごとに服用する薬が増え、気づけば10種類超……。これって大丈夫――? そんなお便りが、80代女性から寄せられました。高齢者は、たくさんの薬を服用して副作用などが起きる「ポリファーマシー」に陥りやすいといいます。たかせクリニック(東京都大田区)理事長で、日本老年精神医学会専門医の高瀬義昌さんに聞きました。

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たかせクリニックの高瀬義昌理事長=東京都大田区

 Q 84歳の女性からの相談です。

 めまいがあっていろいろな検査をしたものの病名はわからず、改善するために3種類の薬を飲んでいます。ほかにも、睡眠薬・抗不安薬や鎮痛薬なども処方されていて計11種類。お薬手帳は診察のたびに見せていますが、副作用が出ないか心配だそうです。

 A 薬が増えることは、高齢の方では珍しくありません。

 高齢になると、様々な病気や、原因のわからないいわゆる「不定愁訴」を抱えがちです。いくつもの診療科にかかり、薬が増える傾向にあります。

 実際に、60歳を過ぎると薬局で受け取る薬が7種類以上という割合が増え、75歳以上では、4人に1人に上ります。

 薬が増えると、心配なのが副作用です。

ふらつきや転倒、物忘れ…起こりやすい副作用

 Q どんなことに注意すれば?

 A 高齢の方では、6種類以…

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