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110番通報の受理件数

 昨年1~11月に全国の警察が受理した110番通報は963万8998件だった。前年同期より33万5425件増え、ここ10年間で最多。警察庁が「110番の日」の10日にあわせて発表した。

 警察への緊急の通報先が110番に統一されたのは1960年。2023年の110番通報の件数は1020万6671件で初めて1千万件を超え、記録の残る1961年以降で最多だった。昨年の通報件数は2023年を上回るペースだ。

 通報の内容では、「交通関係」が3割超で最多。緊急の対応を必要としない通報も2割超あり、このうち半数が「要望・苦情・相談」だった。緊急性のない通報には、「渋滞している理由を教えてほしい」「パトカーで自宅まで送ってほしい」などの内容があったという。

 通報の受理件数を都道府県別に見ると、警視庁が177万9013件で2割弱を占め、2番目に多い大阪府警の2.1倍に上った。最も少なかったのは秋田県警で2万9903件だった。

 110番通報のうち、通報者のスマートフォンなどで現場の映像などを送信するシステムを利用した通報は、昨年1~11月に6675件あった。このうち5割超を行方不明者などの「保護・救護」の通報が占めた。

 この映像通報システムは23年4月から本格運用が始まり、摘発につながった事例もある。岐阜県警では、列車内で刃物を持った女の映像を受理し、その映像をもとに警察官が捜索したところ、路上で女を発見。銃刀法違反の疑いで女を現行犯逮捕した。

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