1100年以上続く奈良市の年中行事「薪御能」が16日始まった。
- 能は「大和」づくし、僧兵も登場 春日大社と興福寺で「薪御能」
春日大社では「咒師走(しゅしはしり)の儀」。昼前、ホラ貝の響きとともに宮司や僧兵らが舞殿へ。能楽師の金春憲和さんらが古式を残す「翁」を舞った。興福寺では「南大門の儀」。夕方、僧兵が芝に紙を敷いてげたで踏んで状態を確かめる「舞台あらため」をした後、辰巳満次郎さんらの「三輪」など3曲が奉納された。舞台の隅で薪が燃えさかり、初夏の宵を幻想的に彩った。
17日は春日大社若宮拝舎で「玉葛」、興福寺で復曲能「八重桜」などが上演される。雨天時は興福寺の公演を、なら100年会館で催す。