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東寺の修理された築地塀と堀跡
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 京の寺院はずっと同じ場所にあると思われがちだが、意外と「引っ越し」が多い。その中で平安京遷都後、間もなく造営された東寺(京都市南区)は「古く」「大きく」「動いていない」という稀有(けう)な存在だ。三浦文良執事長は「お大師さま(弘法大師空海)をはじめ、時空を超えた1200年のタイムカプセル」と言い表す。

 正式名称は教王護国寺。国家鎮護の寺院として建立された。室町時代に再建された講堂の立体曼荼羅(まんだら)は特に有名で、平面の曼荼羅を立体にして21体の仏さまを視覚的に訴える革新的な表現だ。中でも帝釈天は若い世代から「イケメンすぎる」と人気がある。木造建築で日本一の高さ(55メートル)の五重塔や金堂、大師堂など、見どころは満載だ。

 当初は境内に金堂だけがあったという。そこから伽藍の造営が本格化し、土をつき固めて瓦で屋根をふいた築地塀に囲まれた現在の姿になった。その築地塀が近年解体修理され、調査によって東側の築地塀の前に東堀の跡が見つかった。

 古くから築地塀に囲まれた東…

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