与謝野晶子が120年前に発表し、反戦詩として知られる「君死にたまふことなかれ」の多言語の翻訳を中心に紹介する企画展が18日から、出生地の堺市で開かれる。ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルによるパレスチナ自治区ガザへの攻撃など、戦火が絶えない世界に向けて、晶子の平和の思想を届ける試みだ。
堺市堺区の文化観光施設「さかい利晶の杜(もり)」で開催される企画展「堺から世界に響け『君死にたまふことなかれ』」。日露戦争(1904~05年)に召集された弟の身を案じ、戦死を戒めた晶子の詩で、04年に雑誌「明星」の誌上に発表された。
担当の矢内一磨学芸員(59)の翻訳の呼びかけに、各国の晶子研究者らが応えた。
企画展で紹介されるのは15言語の翻訳。既存の7言語に加え、企画展に合わせて新たに8言語で翻訳された。
シンガポール国立大学日本研…