第107回全国高校野球選手権大会で18年ぶりに初戦を突破した佐賀北は第10日(15日)の2回戦で明豊(大分)との九州対決に臨む。本村祥次監督(31)に試合の展望やカギとなる選手を聞いた。
――明豊の印象は
投手も複数いるし、守備も上手、長打力もあって状況に応じた打撃もできるので隙がないという印象が強い。
――警戒する選手は
井上選手、藤選手の1、2番はバットコントロールがあり、タイミングを外しても変化球を拾ってくる。3、4番(岡田選手、加納選手)は言うまでもないが、1年生の川口選手も九州大会で本塁打を打っている。警戒しない打者の方が少ない。
――初戦の反省点は
取れるアウトが(失策などで)取れないところがあった。そこが一番の改善点。走塁でも相手投手にもう少しプレッシャーをかけられる。そういうところを含め総力戦で勝たないといけない。
――次戦で期待する選手は
(3番)野田が佐賀大会は当たっていなかったが(打率1割6分7厘)、初戦2安打といい働きをしてくれた。4番の宮崎は左投手だったこともあり、うまくコンタクトできていなかった。次もエースは左腕なので、頑張ってほしい。佐賀大会の決勝から相手は左腕のエースが続いている。
――明豊とは今春、練習試合をやった
3月の最初にさせていただいた。2戦して2敗、1試合目は大差、2試合目はサヨナラ負けだった。
――監督はその前に明豊の練習を見に行った
鹿児島城西に勉強させてもらいに行った時、一つ上の道端(俊輔)監督が智弁和歌山出身で、「明豊も行った方がいい」と同じ智弁和歌山出身の川崎(絢平)監督につないでいただいた。
――印象に残っていることは
打撃で状況に応じてこのボールを待つなど意識付けし、実戦練習をしていた。ただ打つだけではなく、こういう状況を作りたいからこのボールを待ちなさいというのをしきりに言われていた。明豊の選手は能力が高い上に状況に応じた打撃、プレーをしている。そこが一番勉強になった。佐賀北の指導にも生かしている。恩返しになるかわからないが、成果をお見せしたいというのはある。
――どう臨むのか
初戦はシートノックから思ったより体が動き、野手はいつも通り動いてくれた。ミスが出たところはダメだが、それ以外のところはよく動いていた。(明豊とは昨春の)九州大会でもやっているので、初戦ほどのドキドキ感はないと思う。相手は力もある。胸を借りて戦うだけなので、やりやすい。