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パリ・パラリンピック競泳女子200メートル個人メドレー(知的障害)で、3位でゴールし、喜ぶ木下あいら選手=2024年9月4日
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 昨夏のパリ・パラリンピックの競泳女子200メートル個人メドレー(知的障害)で銅メダルを獲得した木下あいら選手(18)が、難病の「再生不良性貧血」と診断されたことを公表した。プールを離れて治療を続けており、医師からは骨髄移植をすすめられている。

 体調不良に見舞われたのは、パリの表彰台に立ってから約2カ月後の昨年11月のことだった。

 「自己ベストを更新して金メダルをとりたかった」という悔しさを、2028年ロサンゼルス・パラリンピックにぶつけようと目標を定めたばかりだった。

 突如、頭痛に襲われ、熱が数日間続いた。かかりつけの病院で検査したところ、すぐに大きな病院で受診することに。両手足にじんましんも出た。

 医師の許可を得て11月末に東京・日本橋で開かれた五輪・パラリンピックの感謝パレードに参加したあと、入院した。

 治療の効果が出て約1週間で退院したものの、黄疸(おうだん)が出てすぐに再入院。その後も入退院を繰り返す中で、今年3月、医師から「血小板の数値が下がっている」といわれた。

 骨髄検査とMRI検査の後、「再生不良性貧血」と診断された。血液をつくる造血幹細胞に異常が起き、感染症にかかりやすくなったり、貧血や出血が起きたりする病気だ。

 投薬治療などを続け、5月からは血小板の輸血も始めた。現在の木下選手は「階段をのぼると途中で足が動かないし、息があがる」という。

 何よりつらいのは、昨年11…

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