東京電力は21日、福島第一原発2号機から採取した溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の放射線量が、取り出しの基準値を下回ったと発表した。順調に作業が進めば、23日にもデブリの取り出しが完了するという。
デブリの試験的取り出しは2回目となる。東電は17日、1回目より原子炉格納容器の中心部に近い場所にあるデブリを装置で持ち上げることに成功。その後、格納容器から引き出して「隔離箱」に収納した。
21日に箱の外から放射線量を測ったところ、20センチの距離換算で毎時0.1ミリシーベルト(前回は約0.2ミリシーベルト)だった。東電は、作業員が過剰に被曝(ひばく)しないよう20センチの距離で毎時24ミリシーベルトを下回ることを確認してから回収するとしていた。
今後、隔離箱からデブリ専用の容器に移し、23日にも試験的取り出しを完了させる予定。その後、茨城県大洗町の分析施設に運ぶ。