大阪・関西万博の河瀬館で表情を読み取る装置を挟んで対話する来場者=2025年7月12日午後2時41分、大阪市此花区、岡純太郎撮影

 大阪・関西万博の会場にある映画監督の河瀬直美さんのシグネチャーパビリオンで、香りが人間関係に与える影響を考える企画が始まった。対面で話す2人が「共感」した時に、さわやかな香りが出るという仕掛けで、20日まで体験できる。

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 「対話」をテーマにする河瀬館と化粧品メーカー「資生堂」が協力。化粧品の開発などに使われる表情から感情を読み取る装置が置かれ、その前で対話する2人が「共感した」と判断された時に、森をイメージしたグリーンフローラルの香りのミストが放出される。

 香りが共感を助長するかを考える仕掛けといい、約3分間の体験で香りが出た回数と、0~100の数値による「最大共感度」が示される。

 幼なじみと一緒に体験した東京都杉並区の会社員、馬場絵梨さん(25)は「最初は気恥ずかしかったけど、改めて2人の思い出を話す時間は新鮮だった」と笑顔だった。

 近年は記憶と香りの結びつきの研究も進められているといい、資生堂グローバルの担当者として企画に関わる竹腰渉さんは「大切な人と訪れた万博の思い出の一幕にしてもらえたら、うれしい」と話している。

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