「2馬力」の次は「2分の1馬力選挙」⁈ 今夏の参院選で、国民民主党の元職と同姓同名の通称を使い、元職の「落選」をめざして立候補しようとする動きがあった。公職選挙法では、同姓同名の候補者のうち、どちらに投票したか判然としない票は、得票数に応じて分け合うと定めている。この規定によって国民民主元職の票を目減りさせる狙いがあったとみられる。結局、立候補は見送られたが、公選法の「抜け穴」が浮き彫りになった。
X(旧ツイッター)やユーチューブで5月末以降、参院選比例区での立候補を表明していたのは、自称動画クリエーターの男性。男性のXなどによると、本名は別にあるが、国民民主が同じ比例区で公認する山尾(本名・菅野)志桜里氏の通称と同じ「山尾しおり」を使い、立候補する意向を示していた。
政治団体「NHK党」が5日に公認発表の会見を予定していたが、当日になって中止を公表。党首の立花孝志氏はXで「本人はどこの党からも立候補しない!」「一般人に戻るそうです」「お騒がせして申し訳ありませんでした」と投稿した。男性はXやユーチューブのアカウントを閉鎖したとみられる。
立花氏は昨年の兵庫県知事選に立候補した。その際、自身の当選をめざさず、他の候補を応援する「2馬力選挙」を繰り広げた。
一方、男性が着目したのが…