(7日、第107回全国高校野球選手権茨城大会1回戦、取手松陽2―1取手一)
「取手対決」は、取手松陽が取手一に競り勝った。取手松陽は2年生主体のチームだが、存在感を見せたのは先発メンバー2人の3年生だった。
その2人。三塁手の鈴木健史は最初こそミスが出たものの、気持ちを切り替え、再三の好プレーでチームを盛り上げた。1番打者の野崎龍人は勝ち越しにつながる貴重な安打を放った。
後輩に声をかけることも心がけた。鈴木は「大丈夫だよ。自分を信じて」と内野陣を励まし、野崎は「右中間、左中間は自分に任せて。ミスしてもいいから楽しんで」と外野陣を勇気づけた。
ベンチで常に鼓舞したのは主将で3年の関口翔太だ。伝令に走った九回は、体調不良でベンチに入れなかった同学年の女子マネジャー渡辺彩加さんのことを口に出した。今日勝てば、渡辺さんもベンチに入れるから、勝とう、と。
河島浩監督は「勝てたのは3年生の力だと思う」とねぎらった。