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九州国際大付―東筑紫学園 決勝進出を決め、喜ぶ九州国際大付の選手ら=2025年7月25日午後3時39分、久留米市、小勝周撮影

 第107回全国高校野球選手権福岡大会は27日午前10時から、久留米市野球場で決勝がある。2年連続8回目の夏の甲子園を目指す西日本短大付と、2年ぶり10回目を狙う九州国際大付。両校のこれまでの戦いぶりを紹介する。

西短付 チーム打率3割超え 経験値高い選手そろう

 西日本短大付は、昨夏の甲子園で16強に入った時の登録メンバーが9人残り、今春の選抜では8強入り。経験値の高い選手がそろう。投打に充実した試合運びで勝ち上がった。

 準決勝までの5試合で計28得点。チーム打率は3割2分4厘。昨秋の県大会で4強入りした東福岡との準々決勝はコールド勝ち。福岡工と対戦した準決勝では、同点の五回に一挙4得点。集中打で試合の流れを引き寄せる勝負強さもある。

 俊足巧打の1番打者・奥駿仁選手(3年)はチーム最多の7安打。2番の井上蓮音選手(3年)は打率5割と当たっている。主軸の斉藤大将選手(3年)、佐藤仁選手(3年)、安田悠月選手(3年)らもチャンスに強い打撃が光る。

 守りは5試合でわずか3失点。スライダーが得意のエース、中野琉碧投手(3年)は、先発した2試合を無四死球で投げきった。スピンのきいた伸びのある直球を投げる左腕の原綾汰投手(3年)も低めの制球がさえている。

 西村慎太郎監督は「鍵になる選手は全員。今までやってきたことを出し切って勝利をつかみに行く」と意気込む。

九国大付 投打に安定 1、2年生入る上位打線に勢い

 九州国際大付の今大会のテーマは「最初の1点を取る」。準決勝まで5試合のうち4試合で二回までに先制点を奪い、優位に試合を進めてきた。

 上位打線には、思いきりの良いスイングの1、2年生が入る。1番打者の牟礼翔選手(2年)は2本塁打を放ち、4番で捕手の城野慶太選手(2年)は7打点をたたき出している。3番の岩見輝晟選手(1年)は187センチの長身の左打者で、5回戦では先発投手も経験。内野の要の遊撃手は吉田秀成選手(1年)で、打率も3割7分近い。

 3年生も負けていない。2番の淵上麗音選手(3年)は準決勝で4安打2打点。チームトップの6割近い打率を記録している。2年前の甲子園でもベンチ入りした主将の三宅巧人選手(3年)も打率3割超だ。

 投手陣は準決勝までいずれも2失点以内に抑えてきた。エース右腕の山田瑠毅投手(3年)が安定した投球で試合を作る。140キロ台半ばの勢いのある直球で押し、準決勝で八、九回を6連続三振で締めた右腕の山本嘉隆投手(3年)らで継投するのが勝ちパターンだ。

 楠城祐介監督は「一戦一戦強くなってきた。決勝も持ち味の積極性を出したい」と話す。

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