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全日本吹奏楽コンクールから

 今年の全日本吹奏楽コンクールの課題曲は4曲。行進曲の課題曲Ⅲを除き、比較的小さな編成でも演奏できるようになっている。民謡を取り入れた作品や宇宙の広がりを感じさせる作品など個性的な4曲で、バンドの個性をどう表現すればいいのか。参考演奏を担当したオオサカ・シオン・ウインド・オーケストラのトロンボーン奏者、戸井田晃和さん(35)に、演奏のポイントを聞いた。

課題曲Ⅰ「祝い唄と踊り唄による幻想曲」(杉山義隆作曲)=第34回朝日作曲賞受賞作品

 ゆっくりで静かな前半から、テンポが速くエキサイティングな後半へ。短い中で起承転結を表現した、ボリュームがある曲です。対比的な要素の両方でアピールできますが、特に前半を聴かせるのが難しく、アンサンブルや個々の力が問われます。中高生の部活の練習では、廊下や教室で個人練習をすると思いますが、なるべく静かな環境で、弱音できれいな音を目指して音色を磨いてください。

 後半は力強い音楽で上手に仕…

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