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税収の推移

 財務省は3日、2023年度の国の一般会計の税収は72兆761億円で、前年度を約9千億円上回ったと発表した。企業の業績が好調で法人税収が伸び、4年連続で過去最高を更新した。ただ税収が増えたといっても巨額の歳出はカバーできず、国債(借金)でしのぐ状態は変わらない。とはいえ、「増収」を奇貨に、与党から再び「還元」を求める声が出てきそうだ。

 23年度の税収は当初、企業グループの納税方法が変わった影響もあり、減る見込みだった。だが歴史的な円安などで企業の業績が膨らみ、法人税は前年度より約9千億円多い15兆8606億円だった。過去最高だったバブル経済全盛期の1991年度(16兆5951億円)に近づいた。

 消費税は約130億円増の23兆923億円で、わずかながら過去最高を更新した。一方、所得税は約5千億円少ない22兆530億円だった。賃金上昇や配当収入の増加に伴う税収増よりも、課税方法の変更による下押し効果が大きかった。

 財務省はこの日、23年度の…

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