財務省が8日発表した2024年上半期(1~6月)の国際収支(速報)によると、貿易や投資による海外とのお金の出入りを示す経常収支は、前年同期比59.2%増の12兆6817億円の黒字だった。
貿易赤字は縮小し、同49.6%減の2兆6118億円。輸出入とも伸びたが、自動車や半導体製造装置などの輸出による増加額が資源価格の下落を中心とした輸入額の増加を上回った。
海外金利の上昇や円安を背景に、企業が海外子会社から受け取る配当金など、海外投資のもうけによる「第1次所得収支」は、同10.0%増の19兆1969億円の黒字で、過去最大だった。
サービス収支は1兆7511億円の赤字で、同15.4%縮小した。このうち旅行収支は訪日客の増加で2兆5939億円と、過去最大の黒字となった。(岡林佐和)