3メガバンクグループの2025年3月期決算が15日、出そろった。最終的なもうけを示す純利益は3社とも過去最高となり、合計で前年比25.3%増の3兆9263億円になった。金利上昇に伴う「利ざや」の拡大や政策保有株の売却が追い風となった。3社は26年3月期も最高益を見込むが、トランプ米政権の関税政策が影を落とす。

3メガ銀の純利益の推移

 三井住友フィナンシャルグループ(FG)は純利益が約2割増の1兆1779億円となり、初めて1兆円の大台を超えた。中島達社長は14日の会見で「良好な業務環境を背景に、国内ビジネスを中心に本業の好調が継続した」と、2年連続の最高益を総括した。

 好業績の大きな要因は国内の金利上昇だ。日本銀行は昨年3月にマイナス金利を解除し、同年7月と今年1月に追加利上げを決定。銀行にとって収益の柱となる、預金金利と貸出金利の差(利ざや)が広がった。

 大企業を中心にお金を借りる意欲は引き続き強く、貸出金の増加も利益を押し上げた。欧米など海外での貸し出しも堅調だった。

稼ぎ頭の開拓なるか

 三菱UFJFGも利ざやの拡…

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