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西宮神社の開門神事で一番福となった大岸史弥さん(中央)、二番福の小松勇輝クワァベナさん(右)、三番福の矢吹彰大さん=2025年1月10日午前7時10分、兵庫県西宮市、真常法彦撮影

 夜明け前の境内を約5千人が駆け抜けた西宮神社(兵庫県西宮市)の開門神事。30年前の阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた本殿に最初にたどり着いた福男3人は「お世話になった人たちに福を分けたい」と口をそろえた。

 一番福は県立宝塚高校2年の大岸史弥さん(17)。前日友人に誘われ参加を決めたという。高校では陸上部。「今年は受験と高校最後の大会があるので、両方頑張りたい」「家族や友人、能登半島地震で被災した人たちにも福を届けられたら」と話した。

 巧みなコース取りで二番福を手にしたのは龍谷大3年の小松勇輝クワァベナさん(21)。高校まで続けたサッカーではFWだった。大学では音楽イベントなどを友人らと企画してきた。「友達がいなければ今の自分はいない。まずは友達と家族に報告して、少しでも福を分けてあげたい」

 三番福の同志社大4年の矢吹彰大さん(22)は小3から野球を続け、大学でも野球部。打球がベースに当たってヒットになるなど「なぜか昔から運が強い」と笑う。「お世話になった人たちに運を分けてあげたい」。今春から社会人。証券会社の営業職として、野球で鍛えた足腰を生かし、地道に走り回るつもりだ。

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