銚子沖で取ったマイワシの水揚げが続いている=2025年6月17日、千葉県銚子市通町、根岸敦生撮影

 6月の千葉・銚子漁港の名物といえば「入梅いわし」だ。この時期、脂がのったマイワシが銚子に揚がる。昨年は記録的な不漁だったが、今年は25日現在、3年ぶりに2万トン超えの約2万7千トンの水揚げ量に達した。浜はにぎわい、飲食店では旬の入梅いわしを食べようと行列ができている。

 今年は海の状態が久しぶりに変わった。

 通常は犬吠埼沖で東に流れを変える黒潮(日本海流)が、昨年はそのまま北上した。暖かい海水を嫌うイワシは、黒潮に追われるように6月上旬には早々に三陸沖から道南に進んだ。例年、銚子港に集まる巻き網船は、ぱったりと途絶えた。

黒潮大蛇行の終息の兆候

 しかし、今年6月2日、海上…

共有
Exit mobile version