20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は24日(日本時間25日)、2日間の日程を終えて閉幕した。ちょうど3年前のこの会議は、ウクライナに侵攻したロシアを西側諸国が糾弾する場となり、その輪の中心にいたのが米国だった。以来、G20がほんろうされる構図に変わりはない。
2022年2月にロシアがウクライナに侵攻し、迎えた4月のG20財務相会議。ロシアの代表が発言を始めると、イエレン米財務長官(当時)は、カナダのフリーランド財務相(同)らと共に席を立ち、議場から出た。ロシアへの抗議の象徴として大きく報じられた。
ロシアと対立する米国など西側諸国、ロシアと気脈を通じる中国、ウクライナ危機から距離を置く国々――。G20は分裂し、世界的な物価高(インフレ)などの危機時にもG20財務相会議は共同声明をまとめられず、機能不全を露呈した。
そうして迎えた今回の会議…