部員数減少に悩む吹奏楽部が多いなか、3年間に部員を倍増させて演奏の幅を広げているのが福島県いわき市立錦東小だ。かぎは児童同士の声の掛け合いと、「ゲリラライブ」。今年は、人数が増えたからこそ演奏出来るようになった曲を選び、第62回県吹奏楽コンクール(県吹奏楽連盟、朝日新聞社など主催)に挑む。
4月下旬、2~3校時の間の「大休憩」の時間、十数人の部員たちが楽器を手に校庭へ走り出て、小さい子にも知られている「ジャンボリミッキー!」を演奏し始めた。鉄棒で遊んだり、ドッジボールをしたりしていた児童たちが輪になって集まる。教室の窓からも大勢が顔をのぞかせた。
これが今年初めて試みたゲリラライブだ。同小ではクリスマスコンサートなど全校児童を前に何度か演奏する機会はあるが、部長の6年瀧口翔さん(12)=トランペット=は「みんながおとなしく座って聴いているのと違って、周りで踊り出す人もいてノリノリの雰囲気だったのは初めて。僕の方も楽しくなった」と話した。
効果はあった。4年生で初心…